7月。
夏らしい月です。
この季節はダイバーズが主役でしょうか。
セイコーから魅力的なダイバーズが数本。
そのうちの一本が昨年出た植村ダイバーズことセカンド復刻の廉価モデル。
廉価モデルといえど現代風解釈とかではなくわりと忠実。むしろ高級材料を使っていないぶん、限定の8Lモデルよりもリアルな復刻版と言えるかもしれません。10万円台であれば遠慮ない使い込みにも耐えます。
8L限定モデルはこちらでした。
7月。
夏らしい月です。
この季節はダイバーズが主役でしょうか。
セイコーから魅力的なダイバーズが数本。
そのうちの一本が昨年出た植村ダイバーズことセカンド復刻の廉価モデル。
廉価モデルといえど現代風解釈とかではなくわりと忠実。むしろ高級材料を使っていないぶん、限定の8Lモデルよりもリアルな復刻版と言えるかもしれません。10万円台であれば遠慮ない使い込みにも耐えます。
8L限定モデルはこちらでした。
時の記念日100周年に時計を買おうという勢いがまだ続いてて、シメにロンジン コンクエストを本日購入。
ロンジンはヘリテージとして昔のデザインを復刻し続けています。買ったのはその一つ。
ケース径 35mm径
重量 46g
機械 ETA2824/2
ボックスアクリル風防
今となっては小型ですが、90年代までは普通サイズ。腕に馴染みます。
最近のロンジンは勢いよく、気に入ったモデルが多くて困ります。
(購入して3日)
現在のところ日差+8秒で動いています。
ベルトはしっかりしたアリゲーターなのでまだもう少し馴染むのに時間がかかりそうです。
重量46gはかなり軽く、アクリル風防なので重心も低く、ベルトが馴染めば付けてるのを忘れそうになるかもしれません。
(日曜日から土曜日まで使用して)
初日だけ8秒プラス。およそ日差が5秒プラス前後で落ち着いています。だいたいETA機というのは優秀です。
ドーム風防を斜めから見るとなんだかホッコリします。
軽量自動巻は軽い運動にもちょうどいい感じです。
コロナ禍により「新しい生活様式」で過ごしなさいと国は言います。
新しい生活様式?
確かに今はコロナ禍前と生活様式が違うかもしれない。しかし、新しい生活様式って表現はどうなのか?これからずっと人と距離を置いて生活するのか?そんなのまっぴらごめんです。
治療薬の確立とワクチンの開発により、新しい生活様式は暫間的生活様式と表現すべきではないか?と細かいことを思うのですが、ちょっとの間我慢してね!っていうのと生活様式をずっと変えていなさいって言うのとは全然違う。
みんなで取り戻せ!元の世界を!と叫びたい。
そうこう思うなか、
腕時計に関しては新しい考え方ができました。
有事…と言っても甚大な災害や戦争に比べたらコロナ禍は日本に於いてはですが、小さく済んでいると思うのですが、全世界的な異常事態は50年以上生きてきた中で初めての経験です。
その有事の際には何が起こるか予想不能。いつも当たり前にあるものがなくなり、時計屋さえも店を閉める。電池の供給も一部では滞る。自動巻や手巻時計で楽しむのは余裕のある時。必死で明日のために今日を生きるとすれば、共にある腕時計は正確な方が良い。強いて言えば充電の必要のないクオーツ時計が一番。
馴染みの時計屋のオヤジさんがいつも言う言葉が浮かぶ。
「時計は電池交換式のクオーツが一番いい」
その通りです。ただしオヤジさんは自分でどんな時計の電池も交換できる環境にある。普通はみんな時計屋さんでその恩恵を受けられる。ですが有事では違った。
昔、戦場でバッテリーハッチという電池交換蓋が付いた時計が流行ったと聞く。さもあらん。戦場に時計屋はいない。懐中電灯やラジオと同じく電池があれば自分で交換できるに越したことはない。そして有事に使う腕時計はあまり高価でない方がいいとも思う。冷静でない状態が続くといつどんな理由で失くすかわからない。惜しげないもの。でもあまりチプカシのようにチープさが出過ぎてるものも続くとテンションが下がる。
そこで見つけたのがこのTIMEX。
Q TIMEX
と呼ぶらしい。
バッテリーハッチ付き、電池はSR 626SWという超普及品。機械は日本製(メーカー不詳)。5気圧防水、38ミリ90gのちょうど良い大きさと重さが時計好きであることを忘れないで居させてくれる。
「新しいウォッチライフ」を過ごすのにちょうど良いのが見つかった。
奇しくも今日は時の記念日。聞けば100回目だという。凄い年に100回目を迎えたものだと。
2020年の今日は忘れられない日になるかもしれない。
最初はバセロン1014/2シリーズに憧れた。
ジュビリー、ヒストリカル、リール…
いずれはと思いつつ、いつの間にか廃盤に。
ミネルバの48ピタゴラスも候補だったが、ネット販売しかなかったので断念。
ノモスの7001でいいじゃないかと思い続けた日々も長かった。
しかしやはり満足出来ずバセロン1014/2と同族の822を積んだレベルソに目を向けた。
もともと1014/2はルクルト製。822は全くの兄弟機。ザクッと言うとそっくりというかほぼ同じでムーブメントが円形か楕円形かの違い。
白状すると途中でパテック3796に行こうとも思った。
だけどどうしてもムーブメントの造形に最後まで魅力を感じなかったし、某有名時計店店長さんが、今のパテックは…(略・想像にお任せします)…というのに完全に冷めた。ターゲットは822レベルソ一本に絞られた。
ここまで書いて改めて言うまでもないかもしれませんが何を狙っていたかというと、シンプルな手巻、スモセコ、3針。
できれば装飾でもいいからチラネジがついてると見えなくても非常に嬉しい。そしてブリッジは分割されてる方が好ましい。この条件に合うのは当時少なかった。今はどうか知らない。多すぎて把握仕切れてないし知らないけど実は気にもならない。
ETA問題以降ツクシのように急に生えてきたハウスムーブメントには、それが良機であろうとなかろうと正直あまり興味はない。
古典的な輪列によって動くシンプルな手巻き時計が感覚的に一番しっくりくる。
そしてまた美しいとも思う。よくぞ今でも作り続けてくれているものだと。
量産機で凝ったケースにギョーシェ文字盤で100万円に遠く及ばない価格の時計はもはや、
オメガのスピードマスターと並んでスイス時計の良心と呼んで差し支えないでしょう。
自分の中で手巻きスモセコ3針分野においてレベルソを凌駕するのはシンプリシティーしかない。偉大なる時計師デュフォーさんには最大の敬意を表したい。
しかし、大量生産品である利点においては822レベルソの方がデュフォーさんのシンプリシティーを逆に凌駕していると考える。同じ理由でプゾーやユニタスも非常に好んできた。
822レベルソ。表の顔も造形も見ていて綺麗な時計。ひっくり返してスケルトンだったら美しいムーブメントも見れてもっといいのにと何度も思うけれど、なぜかルクルトは作らない。限定品で作ったかもしれないけれど定番にはしない。それもある意味ルクルトの822レベルソに対する矜持なのだろう。そしてその矜恃にも敬意を表したい。
いずれ何かしら裏面にエングレーブしたいと思うが、なかなか決まらない。けれどそれを考える時間が楽しい。何もない能面の裏側に何を描くか無限の空想世界が広がっていて、その奥で美しい古典ムーブメントが今も時を刻んでいる。そう思うだけで今日も旨い酒が呑めるのです。