気まぐれ腕時計館

腕時計好きになって31年。貯めてきた戯論を気ままに書いています。

オススメのセイコーダイバーズ SBDX049

2月に入ってから数日。
毎日いやでも目にするコロナ陽性の高い数字を横目にセイコースポーツウォッチで頑張っています。
主役はセイコーダイバー300m。

補助でデジタル時計を2つほど。

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正直、ダイバー1本あれば本当は事足ります。

(今日は3回目ワクチン接種でしたが、15分の待機時間も回転ベゼルは非常に使いやすい)


腕時計、カッコいいのはクロノグラフだろうと思います。

しかしやっぱり行きつく所ダイバーなんですよねー。

そして今イチオシのセイコーダイバーはコレですねぇ。

f:id:echolo223:20220206174526j:imageSBDX049。

エバブリリアントスティールというセイコーの新型SS素材を用いて防水性能を下げて薄く作り針もインデックスも上級仕上げでタウンユースに支障のないように作り上げた高級ダイバーズであります。
あえて言うとサブマリーナと真っ向勝負できるのは世界中でコレ(セイコーダイバー)しかないでしょうね。
まぁ勝負しなくてもいいですけど。(汗)

どうしてもダイバーズウォッチというとサブマリーナの顔が浮かびますからね。あれは一つの完成形です。

もちろんリセールバリューでは全く勝負できませんが、
歴史、実力、仕上げ、メインテナンス体制、所有する満足感、どこをとっても今回のSBDX049はハイエンドなセイコーダイバーだと思います。

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気になるのは、
300m防水の歴史的ケースデザインを採用しながら高級バージョンなのに200m防水にしている点について。

これは明らかにコストダウンだろう!
というわけでは勿論ありませんね。
MMシリーズの僕のディープフォレストですがケース厚が15.4mmあります。
これに対し049は13.1mm。この差はかなり大きい。よほどゴツ系が好きでなければ、
15mm超えより13mmのほうがつけ心地はいいに決まっています。ここでもあえて比較するとサブマリーナは12.5mmです。サブマリーナは300m防水なのに049は200m?負けてるやん!ってことではないです。ケース厚は防水性能と密接に関係しています。カタログ数値で純粋に他社のと比較することは本来無理です。防水というのは本当に難しいと思います。同じ200m防水でも各社各時計で信頼度は全く違うでしょう。

 

厚みは横から見るとはっきりします。

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300mマリンマスター(私物)

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SBDX049


MMのベゼルの厚さは凄いですよ。サファイアガラスの厚みも数値は知りませんが、このベゼルからすると相当でしょう。
ワンピースケースにすることで堅牢性も増すかもしれません。
300m防水ですが、実際には倍は大丈夫なんだろうなと思います。
しかし、それが日常に必要か?
と言われると全く必要ないのです。

まぁ、この部分については腕時計の趣味嗜好の問題やそもそも存在意義の話にまでなってきますが、
とりあえず、毎日万人が普通に使うなら適度な重さと適度な厚みというのがあると思います。

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セイコーダイバーのケースデザインのメインに1968モデルを持ってきているのは正解だと思います。ツナ缶スタイルと1968とツーラインで熟成させていけばいいのにと思いますが、セイコーは色々できてしまうし、色々な関連会社があるでしょうから、ラインの絞り込みは難しいかもしれませんね。

ところで、
価格をボーンと上げてる一番の理由はSS素材の違いだろうと思います。
エバブリリアントスティール。
その正体はネットで調べた数少ない情報ですがどうやらXM-19というスティールという情報がありました。(セイコーさんには確認していません。)
クロノスでも取り上げられていましたからそれによりますと、小ロットで安定した品質の卸しが困難だったそうですから、ひょっとすると更に特注品かもしれません。そうすると材料代はかなり跳ね上がりますね。
高級ステンレス316よりもさらに腐蝕しにくい超高級ステンレス。硫化物にも強いということなので、温泉時計としても最適?かもしれませんね。
50万円を超えるダイバーズで温泉。非常にスリリングですね。

この時計に対するセイコーの本気度は色々ですが、竜頭の構造もその一つ。
多くのセイコーダイバーはねじ込み竜頭といえど、さして優れた竜頭構造とは言えません。
それでも性能的には十分なんですが、長く愛用したいと思えば、竜頭チューブが交換できることは必須でしょう。飽和潜水仕様MM(マリンマスター)はこの構造を備えていますが、200m防水ケースでチューブ交換できるモデルは少ないでしょう。セイコーに限らず、多くのねじ込み竜頭はケース一体式で破損したらケース交換しかないわけです。ロレックスオイスターはその点、昔から交換できますから、やっぱり凄いなと思います。

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そして個人的に「おおお!」
って思ったのが秒針の仕上げ。
似たような高級モデルSBEX011と比べてみると、その違いがわかりますね。
もっとも011はハイビートに飽和潜水モデルですから、単純比較はできませんが、見えないハイビート仕様よりも毎日見る美しい秒針の方が大事だと僕は思います。

それに同じ8Lですから、基本的に機械の素晴らしさに大差はないでしょう。むしろ10振動より8振動の方が耐久性は良いでしょう。

 

以上を総合して考えますと、
この時計のポジションはズバリ、GSダイバーのそれだと僕は思います。
GSダイバーズがディスコンになった今、
素材や仕上げに拘りと超高級さを伴ったデイリーなダイバーズウォッチのトップ。
そういう意味で、某有名ダイバーズと真っ向勝負できると僕は思います。
ディープシーが一部マニアにしか人気がなかった(現在の異様な状況では知りませんが)ように、あまりに本気度の高いマリンマスターのようなダイバーズは一般受けはしにくいかもしれません。総合力のあるメーカーとしてはそういうのを作る必要モデルあるでしょう。
高級時計が売れている現在、いや逆に高級時計しか売れていない現在、デイリー部門で高級なダイバーズが必要だったろうと思います。セイコーダイバーの過去を考えればGSを除けば、高いダイバーズはえてして防水性能に比例していた。200m分野はほとんどが廉価版でしたが、これからは200m部門で高級を目指すのも良い志向だと思います。

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最後に
咲き始めた梅の花を ^ - ^

春はもう来てるんですね。
世界の春も…もうちょっと!かな。