ハミルトン カーキアビエーション メカ

キャリバー H-50
ムーブメント 機械式
ケースサイズ 36mm x 33mm
厚さ (mm) 9.95
ダイヤルカラー シルバー
ケース素材 ステンレススチール
クリスタル anti-reflective mineral
ベルト幅 18MM
パワーリザーブ 80時間
カーキフィールドメカを正月明けから1ヶ月以上使ってみました。
前回に書きました通り、見やすさと、軽さを含めた着け心地に手巻きというシンプルこの上ない構造を以て非常に使いやすい名作だと思います。
ただ一つだけ気になるところは、無骨過ぎること。この一点はミリタリーウォッチを祖とする腕時計であるので致し方ないのですが、それを除けばあまりに使いやすいので何とかならないか?考えた挙げ句にカーキアビエーションメカを買ってみましたが、この選択は正解だったなと思います。
購入したのはシルバー文字盤。
よくネットやYouTubeでは白文字盤と表現されていますが、正確には色はシルバーです。ただシルバーの色調の中では白に近いシルバーかなとは思います。そのおかげでミリタリーウォッチを祖としながら無骨さは和らぎ、戦闘というよりは平和なイメージ、そして銀色のイメージのおかげでカジュアル過ぎずストラップを交換すれば少しかしこまった場所でも使える万能性が高いモデルになります。
機械式時計なので偶然だろうと思いますが、購入後2週間でのトータル誤差が-0.5秒。高精度クオーツ時計並みなのですが、これはいつまでも続かないだろうと予想しています。
さて、
なぜこの時計が締めの手巻き時計なのか?
決して高価な時計ではありません。
といえば語弊があるかもしれませんが、20年ほど前に比べて腕時計が軒並み物凄く高額に変動した今、一般的な腕時計ファンにとって10万円ちょいで買える機械式時計は決して高価な部類ではなく寧ろ安価な部類に入ります。
その価格帯の時計で購入するに足るべき要素を満たしている機械式時計はそう多くはありませんが、ハミルトンというメーカーはその価格帯で非常に良品を作っているメーカーの一つで、無駄にコストを掛けずカットできる部分はコストカットしてされど、ここはというところはキッチリ作り込んでくるスイス時計の良心のような時計を作っているように僕は思います。実際、腕時計店でもハミルトンの営業マンは非常にフレンドリーであると聞きます。
現在、素晴らしい芸術品のような機械式時計も多数あります。それらはもちろん購入金額も相当に高額で使う人にもよるとは思いますが、一般的には緊張感を以て接するハレの日の時計としては良いと思います。
しかし日常に愛用する時計は無駄に(と言えば角も立ちますが…)コストを掛けられた腕時計ではなく、気兼ねなくサラリと使い倒せる、ユーザーに寄り添うような時計、そしてそういう社風のメーカーの時計であって欲しいと思います。
内部に入っている機械H-50も元を辿れば汎用ムーブメントETA2801-2。昔のようにETAから簡単に購入できなくなったらしいですが、ニヴァクロンを含む心臓部以外にはストックとしてパーツが十分にどこにでもあるでしょう。万が一個人の時計修理店になくてもスウォッチグループですから直接メンテナンスを頼めば良いですし、メンテナンス料金も高騰する中、ハミルトンなら今はまだ良心的なメンテナンス料金体制です。
懐石料理なら止め椀とでも言いましょうか?
色々食べたけど、コレで箸を一旦置く。
ホッとするお口直し、原点に戻る。
そんな感じの締めの一本に腕時計の原点のようなこのカーキアビエーションはちょうど良い塩梅で腕に収まってくれる気がするのです。

(手首周り16.5cm)
止め椀の後は、最後のデザート!
候補はありますが、高額でもありますし、
まだまだ考え中であります。
いずれここでレポートを書ければ良いのですが…笑