正確に時間を記録するための機械は専用のストップウォッチです。ストップウォッチ機能がついたクロノグラフではありません。
クオーツクロノグラフであっても、機械自体は正確ですが、プッシュボタンを押す誤差などにもこだわって作ってあるのが専用ストップウォッチです。腕時計サイズの小さなボタンではイマイチ信頼性に足りません。クロノグラフとは兎に角基本が腕時計で、経過時間も記録できる機能が付加されているのがクロノグラフです。あくまで付加機能。ちなみにダイバーズウォッチも回転ベゼルで経過時間を測定はできますが、記録はできません。クロノグラフの「グラフ」は
描く・記すという意味で記録できることを意味します。最初期のクロノグラフは実際に針が止まって盤面にインクで点を描いていました。
ではクロノグラフにおけるストップウォッチ は単なるオマケかというととんでもないのです。
クロノグラフは戦争中や移動中に必要不可欠な道具でした。今の車や飛行機は各種センサーや計測メーターがついてて、あと何キロ走行できるかなどは乗り物が計算してくれますし、到着時間もナビがあればだいたいわかりますが、昔はそんな便利なものはないので、経過時間から計算するしかなかった。もちろん現在時間もわからないといけません。ときとしてそれが戦場でも日常でも命にかかわることだったかもしれません。クロノグラフは画期的な発明品だったと思います。