気まぐれ腕時計館

腕時計好きになって31年。貯めてきた戯論を気ままに書いています。

ずっとあとになって愛用品となるもの

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買ったものの大きさゆえにしまい込んでいたブローバムーンウォッチ。
白状すると売却も考えた。けれど、そもそもが数万円の時計であるから売ったところでいくらにもならないと、踏みとどまった。
正解だったかもしれないと、今になって思うのは、そのスーパークオーツゆえの正確さと大きさゆえの見やすさと、革ベルト込みで108gという意外な軽さ。
結論から言うと、使いやすいのです。

郷愁に浸るにはまだ早い

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30年愛用している腕時計

もうずいぶんと昔の話。
当時若者だった僕は、年老いたときに自分の人生の時を刻んできたといえる道具が欲しかった。真っ先にうかんだのが機械式腕時計でした。腕時計の針の動きを眺めながら、歩んできた日々を振り返って郷愁に浸るのも悪くないと。当時なんとか手に入れた高嶺の花だったオメガスピードマスター。時計好きには言わずと知れたムーンウォッチ。宇宙に憧れる若者年とってはうってつけの時計でした。
もうそろそろ30年。郷愁に浸っても良い頃なんだけど、まだまだそれを許されない多忙な毎日。スピードマスターも全く問題なく当時のまま動き続けています。まだまだこれから頑張れと言わんばかりに。OVHは3回ほど。10年に1回くらいのペースです。
自分が使う時を刻む道具はもうこれで十分いいけれど、腕時計よりも更に郷愁に浸れる道具を遅まきながら見つけた。それがカメラとそこから生まれる写真。少し気づくには遅めだったかもしれないけれど、まだまだ30年くらい頑張ってみようと思います。本当に郷愁に浸らなければならないその日まで。

ムーンスウォッチ 一考

久しぶりの更新になります。

昨年、ムーンスウォッチというオメガとスウォッチ のコラボレーション時計を買いました。

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腕時計好きの方はもちろんご存知。そうでない方も…(そうでない方はこのページには来られないか…)

これが購入当時、通販はしていない(現在は知りません。偽物も多いらしいのでご注意を)ということで、見送っていましたが、たまたま大阪に用事があって心斎橋を歩いているとスウォッチ ショップがありましたから寄ってみると在庫がたまたまあったというお話ですが、選べる状態ではありませんでした。それでも、数色あるモデルから買うならこれだなと思ってた色でしたので、ついてました。

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しかし、どうしてオメガがスピードマスターの名でスウォッチ から出したか?は未だ謎ですが、素人…時計屋のオヤジさんからは、「あなたはこちら側の人間ですよ」と言われてますが…ながら考えました。

そもそも、腕時計はスマートフォンの影響で駆逐される分野の代物だったのに、時計店に強盗が入る事件が示すように今の腕時計は確固たる価値を確立したと言えるでしょう。高級時計に限っての話ですが、宝飾品として扱われています。ロレックスに関してはもう優良株式と同じかそれ以上…

高級腕時計メーカーは生き残りました。

そもそもスマホショック以前にも高級時計が駆逐されかけたことがあるのです。1970年代から1980年代。俗に言うクオーツショックですね。

そこから亡きハイエック翁が安いクオーツを逆手にスウォッチを思いつきオメガを奉り成功した経緯を知る人はだんだん減ってきているかもしれません。その功績がなければ今のスイスウォッチ高級時計市場は無かったと言っていいでしょう。その当時のことを知らない世代はオメガがスウォッチとコラボなんて、安価でスピードマスターが手に入るくらいにしか思えないかもしれません。

でもね、違うんです。オメガとスウォッチは同じグループである以前に相互扶助の関係に元々あったんです。スウォッチ で得た資金がなければオメガへの投資も叶わなかったでしょうし、オメガを知る世代は、あのスイス時計がこんな値段で?とスウォッチ を求めたか疑問ですし。

そんな強烈なコラボをやっと形にできる日が来たのだろうと思います。

つまりムーンスウォッチはスイス高級時計復興のオマージュ。一つの歴史のプレゼントだと僕は思うのです。一つの歴史とはすなわち、スイス高級時計界の父、亡きハイエック翁であります。

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色は未だ自由に選べないかもしれません。

それに33500円も出せるか!って意見もありましょう。

僕は腕時計を愛する大人のガチャ感覚で、この出会った一本と付き合っていこうと思います。純正ベルトは使いにくいので色を合わせたNATOベルトに換装されることをオススメします♪

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カメラと時計

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上の写真、腕時計のSNSで、戦場カメラマン風にとリクエストをいただけたので撮ってみました。

ハミルトンカーキメカ。

久しぶりに使ってみると実に使いやすい時計です。

手巻き時計であることは重要ポイント。

軽さ見やすさ使いやすさで群を抜いている。

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color of summer ブライトリング コルト

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「夏色」

と言って想像される色は皆さんそれぞれだとは思いますが、

海や空を連想するブルー 

太陽やフルーツを連想する赤、オレンジ、イエロー

ひょっとして山や川などネイチャーなグリーン

 

でも定番の黒や白や銀といった色はあまり想像されないのではないでしょうか。

 

いずれにしても自分の思う夏色の腕時計をつけると夏の気分がUPするように思います。

 

「暑いから夏はちょっと…」

という夏が苦手な人は無視してくださいね。笑

 

 

22/70 ブライトリング ナビタイマー

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今年はナビタイマー生誕70年ということらしい。

1952年に産声をあげて航空界のホープとなったナビタイマー。

ナビゲーションが発達した現在、もはや機能として使われることも殆どないだろうけれど

回転計算尺は計器然としていて理系冒険家風男子、いや今や女子にもよく似合う。

2000年に購入してから22年の付き合い。

70年の歴史に比して3割分くらいか。

この時計も使い込むことで味が出るタイプだと思う。

そういう腕時計を沢山買ったけれど、沢山買い過ぎて、真に使い込めたと思う時計は残念だけど一つもない。

これから先何年付き合えるかわからないが、今まで出会って手元にきた腕時計たちを使い込んでいこうと改めて思う。

ナビタイマーもどこまで使い込めるか疑問だが、生涯手放すことだけはない。

LONGINES Legend Diver 36 (ロンジン レジェンドダイバー 36)

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重量 駒調整後 106g

大きさ ケース径36mm   厚み11.9mm

材質 ステンレススチール サファイアガラス

 

メインモデルは42mmですが、購入したのは36mmのユニセックス版です。

1958年だったかのオリジナルモデルが復刻されたのは2007年。メインモデル42mmはそれ以降デイト表示など若干の変更を受けながら2022年の現在まで作り続けられていますので、すでに復刻版というより定番品と言っていいでしょうか。

36mm版が発売されたのはほんの少し前。こちらもこれからは定番品となる可能性が高いですし、購入者としてはそうあって欲しいです。

 

ケースデザインや文字盤デザインは42mmも36mmも全く同じです。

機械は42mmがETA 2824かETA 2892、36mmの方がボディサイズに合わせてそれより小さいETA A20L11。ただこの時計は機械の仕上げや作りが云々というよりもデザインと機能が最重要と言えるでしょう。そういう意味では42mm版も36mm版もETAベースということで、スイス時計の中では最も信頼できる種類の機械を積んでいると言えるでしょう。特にダイバーズウォッチのような過酷な状態で使われるかもしれない腕時計には、そこは重要だと思います。

 

ここからは購入した36mm版についての感想を述べます。

腕につけてみますと、アンティークのドレスウォッチにも見えます。実際に「それ、アンティーク?」と言われることもあります。かなり1959年のロンジンコンプレッサーダイバーに忠実な復刻時計なので当然ですが、その実態は30気圧防水の質実剛健な現行ダイバーズウォッチ。分厚いボックスサファイアガラスがその性能が真実であることを示しています。11.9mmとダイバーズにしては薄型ですが、ボックスサファイアと36mmというクラシックサイズとボンベ型のケースデザインが相まって薄型というよりほんの少しボリューミーなシルエットが愛らしいところ。でも実際には11.9mmの厚みですからフォーマルなシャツの袖にも無理なく収まります。f:id:echolo223:20220330105509j:image

ベルトはあとで交換できますから、お得感のあるなミラネーゼメッシュベルトタイプを購入しました。これが周囲の色んな人に好評。

2mmほどの厚みでしっかり感と重量があります。f:id:echolo223:20220330113013j:image

バックルの一部にベルラージュ研磨。時計のつけ外し時に必ず目に入りますから高級感を感じられて「ちょっとイイネ」って自己満足に浸れる大事な要素です。時計店で初めて見た時に自分も「おおっ!」って思いました。機能には関係ありません、ですが腕時計は自己満足できることががかなり大事なのであります。

 

レジェンドダイバー 36mmにはレギュラーよりも小さなロンジンL592という機械が入っています。

36mmのケースサイズなら2892や2824でもいいのに何故サイズダウンの機械を入れたのか?

デイト表示によるインデックスの潰れがおきないように考えられたのかなと思います。

L592は先述しましたがETA  A20L01 (ETA2000の改名?)。

素性はETAで一番有名かつ高性能な2892A2の設計をベースに小型化したものらしいです。信頼性は抜群。

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精度は日差–2秒。プラスであれば好ましいのですが、実際に正確ですし、何も困りません。

 

優れたデザイン、仕上げ、機能、汎用性、信頼の老舗ブランド、そして日常使いに遠慮なく使える適正な価格。

どこをとっても欠点がありません。

そしてサイズ感。

42mmのスタンダード版は力強く格好いいです。

しかし、日常のさまざまな場面で使うのであれば36mmは適切なサイズではないでしょうか。

36mmで外転ベゼルだと風防ガラスが小さくなって、実際よりかなり小ぶりに見えてしまいますが、内転式だと風防ガラスが目一杯大きくとれますから、普通の36mm時計となんら雰囲気の変わらないダイバーズウォッチが出来上がります。

まさに完璧。

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(腕周り16.5cm)

「他の時計に付け替える必要がないのでは?」

と思わず時計好きとして危険な発想が浮かびます。

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ジャケットスタイルにも。
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ジーンズカジュアルにも。

 

オールマイティーな時計です。

腕時計、本当にこれ一本あれば本当に十分でしょう。

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ダイバーズウォッチで常々思っていたことが一つあるのですが、ネジコミ竜頭の締め付けと開放の繰り返しによるパッキンの劣化。

クオーツのダイバーの方が良くないか?と。

この点についてロンジンの店員さんに聞きました。

しかもレジェンドダイバーは回転ベゼルの設定でもネジコミの開放が必要ですからね。

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すると、

「そんなことでは今どきのパッキンはビクともしません」

という力強いお言葉をいただきました。

何十年も放ったらかしなら別ですが、そうそう痛むものではありませんと。

レジェンドダイバーのネジコミ竜頭は比較的精度が高く扱いやすいということも記しておきます。

ネジコミの時に回転ベゼルが動くようなこともありません。

とはいえ、水は機械にとって天敵。

気になる場合はメーカーにて防水検査をしてもらう方が安心ですね。

これからくる夏にも備えて。

 

2022年 4月