思えば、1993年の初夏にオメガコンステレーションを購入したところから僕の時計好きが始まったように思う。
そしてコンステレーションでオメガに興味を持ちたちまちスピードマスタープロフェッショナルへの興味へとつながった。今でもスピードマスターは私的殿堂入り時計の筆頭。
以来シーマスター、デビル…アンティークも…と続くけれど、とにかくオメガは時計好きへの入り口だった。どうやら今までの経験上自分の時計好きの道には出口はないと思っている。終わるつもりもない。こんなに面白い題材をわざわざ終わらせるなんて、どうかしている。アガリ時計とか言うけれど、そんなのあるわけないし、あがったって面白くない。永遠に続くゲームだから面白いんじゃないかと。無理にアガリ時計を決めたくなるのはこれ以上散財したくないという思いと、アガリ時計なんて言うと、ちょっと自分が少し上のステージに上がれたような勘違いがそう思わせるんじゃないかなって、ちょっと思う。
それでもわかっていながら時々僕もアガリ時計を設定したくなる。アガリ時計を設定するのは自己満足度を上げる手段として有効であることを知ってるから、今までもいくつかアガリ時計を設定してきたし購入もしてみた。まぁいくつあってもいいのです。その時々で楽しめていればOK。趣味なんて元来、多くが無意味の集合体ですから。しかし無意味の集合体を作れるのは人間の特権であります。そして無意味の集合体が新しい何かを創り出すこともたまにあるようです。少なくとも文明の利器だった腕時計は今や文化に昇華しているように僕は思いますが、それはまた別の話。
前置きが長くなりましたが、実はまた一つのアガリ時計を性懲りもなく作ってしまいました。というか買ってしまいました。
縁あって、もう30年近く前になってきましたが私的殿堂入り時計スピードマスタープロフェッショナルと出会った時計屋さんで再びスピードマスターと出会えました。その名も2番目らしくスピードマスターマーク2。
CAL3330。
ベースはETA7750らしいですが、かなりオメガ流に変更してあって、まずはコアキシャル、そしてコラムホイール搭載、シリコンヒゲゼンマイなどローターから受けから色々変更してあり、もはや原型をとどめていません。
100m防水と実用的でもあります。
42mm幅ですが、ラグ無しケースなので縦が46mmなので見た目は収まりがいい。けれど15mmの厚みでこのケースは金属の塊感が凄い。ここは好みの問題です。
夜光がまた面白い。タキメーター数字を全て光らせてる。意味あるのかは疑問だけど、そもそも腕時計に意味あるの?って話なんで、綺麗ならいいのです。
「オメガで始まりオメガで終わる」あるいは「スピードマスターで始まりスピードマスターで終わる」こんな念仏さえ思い浮かべて今は楽しんでおります。終われるわけないと思います。自他ともに認めてます。が!とりあえず今のアガリ時計でいいんじゃないかと、そう思える時計と出会えて、こんな時世でありますが気分は上々であります。