気まぐれ腕時計館

腕時計好きになって31年。貯めてきた戯論を気ままに書いています。

新時代を生き抜く時計

令和を迎えました。

昭和から平成に変わった時は未来に何の不安も思いませんでした。学生だったからかもしれません。まだ若かった。

この新時代がどのように後に表現されるのか全く未知であります。

今の若者がどんな未来を感じるのか?そこに夢はあるのか?良き時代へのバトンタッチをする為に僕ら中高年は何ができているか?

課題は尽きませんが、男五十代、まだまだ戦っていかないといけないなと。そう思います。

平成の最後に準備しておいた世界で一番信頼できるこの時計で令和という時代を乗り切っていきたいと思います。

平成の30年間にいろんな時計を見てきましたが、結局、腕時計はセイコーダイバーズが一番いいんじゃないかなと、このように思うわけです。

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スピマスプロって…平成の最後に一言

「歴史の記憶装置」

この言葉の重みをしっかりと次代に繋ぐべき腕時計の一つ。

頑丈とか高価とかデザインとか、ましてやブランドやステイタスなんて箇条書きできる全ての項目を超越したところにある時計。

人類の財産と言っていいかもしれません。

それがわかっているからこそ、オメガ社もこの時計だけにはコアクシャルを搭載できない。

オリジナルで作り続ける義務感もあるでしょう。

実はとんでもない殿堂入り時計なのに、某R社のクロノグラフのように手に入りにくいこともなく、しかもプレミアム価格もなく普通の人が普通に買えるなんて、本当に凄いことだと思います。

世の中に、現行品でスピードマスターよりも高価で高級で手の込んだ機械式クロノグラフは山ほどあります。

しかし僕はあえて言いたい。

スピードマスタープロフェッショナル、

それは、

世界最高の、いや、人類史上最高のクロノグラフであると。

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スピマスプロって頑丈?その4

地球以外の星で初めて使われた腕時計、それがスピマスプロ。未知の場所で使えるというのは、頑丈に思えます。でも月面で使われたのはスピマスプロだけではなくブローバも使われています。これにはバルジューの手巻きが使われていました。製作は当時ブローバ傘下だったユニバーサル製。普通のクロノグラフです。アポロ17号のミッションで支給されたスピマスプロが壊れたので代わりに私物を使ったとのこと。

f:id:echolo223:20190429231611j:image(写真はブローバ。月面で使われた本物)

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(こちらは現行品の私物。ただしシチズン製のクオーツ。)

 

結構、月面っていうだけで、なんでも使えるんじゃないかな?って思えますね。でもリスキーではあります。

あまり語られないですが真空での使用で問題なのは、ケースの内外圧の差。もしも防水性能(密閉度)が悪ければ時計内部が宇宙空間では真空になります。油が揮発しやすくなるのではないかということですね。油が揮発して時計機能に悪影響を及ぼす可能性があります。実際に宇宙空間で使う稼働部分の油には工夫が凝らしてあるようです。

内部が真空にならなければ、つまり油にかかる圧力が地球で組んだままであれば油の状態も変わらないでしょう。無重力は天然のトゥールビヨンですし、調整次第では高精度を出せる素晴らしい環境かも???

 

スピマスプロが物凄い逸話を残す伝説の時計になれたのは、当時にしては優れた防水ケースにあったと僕は考えています。

現在では優れた加工精度で作られたケースに防水は当たり前の時代ですから、

お そ ら く 、ではありますが、

ほとんどの現行機械式クロノグラフは宇宙空間で使用可能だろうと。そう思いますが、実証実験ができないのが残念。

 

 

スピマスプロって頑丈?その3

ケースはかなり頑丈な部類に入るんじゃないかと。

 

昔、スピマスプロ野郎という専用のサイトがあって、どこかの時計屋さんがNASAも驚きそうな派手なテストをされていましたが、壊れませんでした。ただ、30気圧だったかな?高気圧テストで裏蓋が変形してしまったようでした。

 

スピマスプロは日常生活防水です。

 

僕も随分昔に知り合いの時計師さんに20気圧加圧してもらいましたが、大丈夫でした。

 

でもこういうことを書くと、何しても大丈夫じゃないかとなりそうですが、絶対に違います。

 

2年前にスピマスプロをOVHしました。メーカーOVHです。ちなみに価格は7万円。

メーカーにOVHを依頼した理由の一つに防水性能の劣化がありました。

その前年に富士山登山に行くのに冒険家よろしくスピマスプロを持っていこうと、近所の時計屋さんでテストしてもらったら5気圧をクリアしませんでした。

プッシュボタンの戻りも悪かったし、おそらくそこからの漏れだったと思います。

スピマスプロを山やアウトドアに持っていくのはやめました。

メスナーや風間さんが南極で使ったスピマスプロですが、冒険の前に必ずメンテナンスはしてあるはずです。それを一回ごとにできるならいいですが、普通はしないでしょう。

 

スピマスプロのケースは機械のサイズに対して大きく、防塵、防磁の効果もあるインナーケースで二重に保護されていますから、ほんのすこしG -SHOCK的な効果もありますから比較的頑丈と言えるでしょう。これをデカ厚という言葉もない1960年代に作ったというのですから、NASAテストの時に他社のクロノグラフに比べて優位だったのだと思います。素直に当時のデザイナーには賞賛をおくりたいです。

G-SHOCKなら楽勝でクリアできるテストですけど。

 

でも、稼働部品がある穴が3つもあるのを常時信頼して使うには定期検診が必要ですね。

G -SHOCKの弱点もそこにあると整備もできる時計屋のオヤジさんも言ってました。

でも一万円で定番が買えるG -SHOCKとOVHに7万円もかかるスピマスプロを比較しても仕方がないですね。

 

なんだかG -SHOCKの宣伝になってきそうなので、今日はこの辺で。

 

 

 

 

 

スピマスプロって頑丈?その2

まず最初に、

比較で言うと当たり前だけど機械はシンプルな方が頑丈ということ。

そういう意味では機械式のクロノグラフでシンプルな三針時計よりも頑丈なものはないと言っていい。クオーツにしてもデジタルは除外してアナログタイプは壊れやすい。

もちろん絶対ではなく、あくまでも確率の問題。

だからクロノグラフの中で比較すると頑丈なのかというと話が違ってくる。

何をもって頑丈とするかはやっぱりつくりのシンプルさかと思う。歴史と使用されている多さで言えば7750に勝てる機械はないでしょう。

だけど7750は頑丈かというのも意味はない。複雑な部品が入り組んだクロノグラフである以上、壊れる確率は高いのです。

 

スピマスプロのCAL861を長年使って、実際に不具合が出たことがあるから言います。

複雑な機械で繊細な機械を穴だらけのケースに収めた時計が頑丈さを売りにするのはどうかと思います。

頑丈だと言われたから買ったのに…

となる前に、なぜ機械式のクロノグラフが良いと思ったのかを購入前に考えられた方がいいと思います。

 

スピマスプロって頑丈?

オメガスピードマスタープロフェッショナル

言わずと知れたムーンウォッチ。

月面で最初に使われた腕時計。

NASAの厳しいテストをパス。

 

僕も長年愛用している時計の一つです。

 

この時計が本当に頑丈なのかと論破した文章を見たので期待して読むと…

 

・レマニア社が設計したロングセラー

・時計業界では有名な機械。

・パテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタン、ブライトリングやタグホイヤーなども採用。

このムーブメントが、スピードマスタープロフェッショナルを“丈夫な時計”にし、実用性を高めているのです。

 

とのこと。

誠に失礼ながらお粗末な論破と言わざるを得ません。

機械の信頼性を最重要視して丈夫な時計と言うのは早計でしょう。

スピマスプロを軽く言うつもりはありません。僕にとっても大事な時計です。

だけど、売るための提灯記事はもう沢山かなぁと。

 

 

アップルウォッチをアウトドアに使う

スマートウォッチについての論議はまた別の機会に書きたいですが、今回は目についたのでチョコっと。

 

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アップルウォッチは世界で最も普及しているスマートウォッチですが、これをアウトドアでも使おうということで、ミリタリー調の耐衝撃ケースがNESTOUTから出ています。

一応、米国ミルスペックは通過しているようです。

 

クラウンガードも装備している本格派。

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しかし、アップルウォッチの多機能性に期待して普段使ってないのに装備だけしてアウトドアで使おうとする場合は注意が必要です。

見たい時に文字盤が真っ暗なのは意外にストレスです。

それとシンプルなアップルウォッチですが、アウトドアで非常に疲れている時に、感覚で動かせるユーザーでないと考えながら使うようでは逆に道具が足を引っ張ります。

 

我が心の師匠、植村直己さんはこう言ってました。

「冒険で使う道具は普段から使ってる方がいい」

アップルウォッチを日常的に使ってる人には良い装備かもしれません。

 

僕のアップルウォッチは電池残量が0%になっていましたので、今日は久しぶりに充電しました。多分使わないけど。f:id:echolo223:20190426135558j:image